Miwa’s book shelf
このコーナーでは、Miwa の本棚から、とっておきの英語の本をご紹介していきます。英語の本といっても、小説などのようなストーリーを追うタイプの本ではなく、
- 創意工夫がある本
- 眺めるだけでも楽しい本
- 英語圏の人々の文化や考え方に触れることができる本
などを中心に選んでいきたいと思います。
今回は、もう10年以上も前に、大切な友人からもらったクリスマスの本です。動画にしましたので、まずは見てみてください!
ふーーーーーーー!! これを12番まで全部歌いきるのはたいへん! でも、クリスマスの時期になるとよく歌っていた曲だったので、なんとかできました。
背景と歌詞の意味
子供たちも学校でこの歌を習ってきましたが、少し歌詞が違っていました。古い歌にはよくあることですが、細かいメロディーや歌詞は、何バージョンもあるんですね。
さて、歌詞ですが、これは「クリスマスの12日」という歌です。でも、クリスマスが12日もあるなんて、って思いませんか? そう、クリスマスそのものはキリストの誕生日である12月25日なのですが、キリスト教圏では、クリスマスの前後にも、さまざまな儀式や、クリスマスを祝うしきたりがたくさんあるのです。
宗派によってだいぶ違いますが、クリスマスの前には Advent といって、キリストの誕生を待ち望む期間があります。クリスマスの後は、Epiphany といって、東方の三博士が訪れ、キリストの誕生が世に知らしめられたことを祝う12日間があります。”The 12 Days of Christmas” は、この Epiphany を歌った歌だといわれています。
- partrdige(山うずら)
- turtledoves(キジバト)
- French hens(フランスの雌鶏)
- calling birds(呼子鳥)
- gold rings(金の指輪)
- geese(ガチョウ)
- swans(白鳥)
- maids(メイド)
- drummers(太鼓をたたく人)
- pipers(笛吹き)
- ladies(貴婦人)
- lords(貴族)
といった贈り物が、毎日次々と贈られて、それを大切に歌っているのですね。聴いているとおわかりにように、積み上げ歌にもなっていて、歌詞もウィキペディアをはじめ、いろいろなバージョンが見られますので、ぜひ歌ってみてくださいね。
ポップアップ絵本の第一人者 Robert Sabuda
この絵本、本当にステキだと思いませんか!
「こんな形が紙の絵本で実現できるなんて!」「このサイズの絵本から、こんなに大きなものが飛び出してくるなんて!」Robert Sabuda の絵本には、いつでもそんな驚きがいっぱいです。
この “Alice’s Adventures in Wonderland”(『不思議の国のアリス』)や “The Wonderful Wizard of Oz”(『オズの魔法使い』)などは、日本でも人気があるので見たことがある人も多いでしょう。これらも Robert Sabuda の作品です。
私はアリスやオズなども持っていますが、この 12 Days of Christmas は、物語の本とはまた雰囲気が違ってとてもステキです。ページをめくるごとに目に飛び込んでくるのは、ポップなのにやさしい色合い。そして、ひとつひとつのデザインの発想がとても豊かです。
これは、ケーキの上に6羽のガチョウがのっていて、ケーキについたフォークがこんなふうに絵本の端から飛び出すんですよ。驚きです!
また、これは11人の貴婦人が踊っているところですが、大きな鏡のついたドレッサーの上で優雅に舞っているところです。絵本の上にこんな四角い立体を出せるだけでも驚きですが、さらにきれいな貴婦人が11人も。その繊細さにも驚かれることでしょう。
7番目の贈り物の白鳥は、スノードームに入っています。本を開いたり閉じたりすることで、舞い散る雪と7羽の白鳥が、こんなに複雑な動きをするんですよ。
10人の笛吹きは、切り絵で表現されています。10人の笛吹きのシルエットを、ハサミで切り抜いているところなんですよ。このページも、予想を超えた動きでした。
Robert Sabuda のポップアップ絵本、ぜひ手にとって見てみてください。何度開いてみても飽きない、驚きと感動に満ちていますよ!