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英語に自信がないを終わりにする

「英語の勉強から卒業する」ってどういうこと?

約6分

Miwa の英会話レッスンには、卒業があります。必ず話せるようになるからです。でも、こんな質問もよく受けます。

  • 「英語の勉強を卒業するってうまくイメージできません」
  • 「卒業といっても、その基準をどうやって決めるの?」
  • 「話せるようになるってどういうことですか?」

というわけで、今日は、なにをもって「話せる」と言えるのか?その基準についてお話したいと思います。

「英語が話せる」ってどういうこと?

なにをもって「英語が話せる」とするのか。これにはさまざまな考え方があると思いますが、私は以下の3つを基準として設けています。

  1.  言いたいことが「なんでも」言える
  2.  言いたいことが「正しく」言える
  3.  言いたいことが「誤解なく」言える

この3つです。

1. 言いたいことが「なんでも」言える

これは、英語がしゃべれるというと、みなさんがまっ先に思い浮かべることではないでしょうか。

言いたいことが「なんでも言える」というのは、自己紹介ならできるとか、旅行会話ならなんとかなるとか、そういった狭い範囲の話題ではなく、文字通り「なんでも」です。天気やスポーツといった日常会話から、政治や経済、医療などについても、一通りのことが言えるような状態にまでするということです。ただし、これは母語で話せること以上のことが話せるようになることはありません。ご自分の興味関心のあることについては、話題を選ばずにしゃべれるレベル、というふうに考えるとよいでしょう。

また、「なんでも言える」というのは、日本語からの直訳が難しいようなことでも言える、ということです。日本にしかない物をどう表現するかということでもあります。日本語にしかない単語でも、表現を工夫することで伝えることができるのです。なんでも直訳できるわけではありません。むしろ、直訳できないことの方が多いでしょう。そんなときに、工夫のしかたを知っていれば、英語でしっかりとコミュニケーションをとることができます。このことは、卒業レベルとして必須のことだと考えられます。

2. 言いたいことが「正しく」言える

「正しく」というのは、もちろん「文法的に」正しく言えるということ。

「文法的に」正しく話すというのは、実はそこまで難しいことではありません。なぜなら、当たり前のことですが、文法項目の数というのは有限だからです。ルールの数が無限にあったら、ツールとして役に立ちませんよね。文法事項をすべてマスターするというのは、夢ではありません。可能です。必ず、「文法項目はすべてマスターする」ということを目標にしてください。そして、しっかりとマスターしましょう。

「文法を全部マスターするなんて、難しくて無理!」とお思いですか? そんなことはありません。今までの勉強のしかたと同じにやっていたのでは、もしかして難しいかもしれません。整理のしかたに、コツがあります。日本語母語話者が英語のしくみをすっきり理解できるためのやり方は、ちゃんと存在しています。それをきちんとやりましょう。早い方で、1ヶ月ほどでマスターできます。中学生でもできます(この夏で3人目の中学生、全項目終了)。全部やりましょう。

語彙に関しては、無限に近いと考えてよいかもしれません。普通の英和辞典で10万語前後、大き目の辞書でしたら数十万語が載っていますが、1人の人が、そのすべてを覚えていて使いこなすというようなことは、ありません。辞書は、多数の執筆者が共同で書くもので、それぞれの筆者が自分の得意分野の語について語釈を書いているのがふつうです。世代や年齢、場面、地域など、さまざまな要因によって使う語も変わってきますし、新しい語も日々生まれてきます。1人の人間がそのすべてを網羅することは不可能だという意味で、語彙は無限です。無限ですが、基本的に覚えておくとよい頻出単語はだいたい決まっていて、数千~1万語前後ほどで、困ることがほぼなくなってきます。単語は、この基本的な語彙を使いこなすということを目指すこととなります。

語彙や表現の勉強は、終わることがないでしょう。ブラッシュアップはずっと続けなければなりません。でも、文法は有限です。その有限であるルールをしっかりマスターし、覚えた単語をしっかりとそのルールに乗せて運用できるよう、トレーニングをする。理論を理解し、正しい方法でトレーニングをすれば、「正しく」話すことは可能です。きちんと文法的に「正しく」話せるようになりましょう!

3. 言いたいことが「誤解なく」言える

文法的に「正しく」話すことは、とても大切です。でも、それだけでじゅうぶんでしょうか。実は、文法的には正しくても、コミュニケーションがうまくいかないということはあります。文法的に正しいだけではなく、「文化的」にも正しくなければ、伝わらないことがあるのです。

たとえば「夫は休みの日といえばゴロゴロしてばかりで、いやになっちゃいます」とか「いやー、妻は太ってしまって見る影もありませんよ」なんて、英語で言ってみてください。どんなに完璧な英文を繰り出したとしても、コミュニケーションとしては失敗する可能性が高いです。こういったことまで含め、妥当な話題選びができる、というのも、大事な英語力の一環です。

ここには、単語力も文法的正しさも関係ありません。「『日本人は身内のことをほめたりしない』ということをしっかり訴える」というのもひとつのやり方だと思います。日本人が謙遜をするというのは、それはそれで大切な文化であり、それ自体を否定する必要はまったくありません。ただ、「英語で異文化の方とコミュニケーションをとる」ということを目的とした場合、妥当かということは、考える必要があるでしょう。これができると、さまざまなことが「誤解なく」伝わるようになります。

「卒業」というゴールに向けた目標を見える化しよう

「英語がしゃべれる」といったときの、Miwa式3つの基準。だいたいご理解いただけたでしょうか。漠然と「しゃべれるようになりたい」というのでは、いつまで経ってもゴールにたどり着くことはできません。英語を自由に操れるという目的のためにどんな要素が必要なのかしっかりと考え、この3つの基準を軸に書き出していきましょう。

文法的なこと以外は、数値化してとらえるのは難しいかもしれません。そして、言葉は一人ひとり違うものですから、個々の学習者によって、しっかりとカスタマイズしていくことがとても大切です。軸となる基準は上に挙げたとおりです。これに肉づけしていくやり方は、レッスンで、また無料コンサルティングで、個別にお話していくこととなります。ポイントは、「何ができれば話せるようになるのか」を明確にしていくことです。

あなたは、必ず英語が話せるようになります。それは、英語の勉強には、必ず終わりがあるということです。終わりを明確に意識して勉強を進めましょう。そして、私の元から卒業してくださいね。

自由に、自分の言葉で話す。そんな翼を手に入れましょう!

 

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